洋服代が最もかかる世代はどれ？それぞれの世代のファッションに対する意識は

服を買うたびに「今月ちょっと使いすぎたかも」と感じることはありませんか？

実際、日々の暮らしの中でファッションにかかるお金は意外と無視できないものです。

しかし、服にかかる支出は年齢やライフステージによって大きく変わるもの。

若い頃は流行に敏感で頻繁に買い替え、家庭を持つと必要な場面が増え、年齢を重ねると逆に買い物の頻度が減る…。

では、一体どの世代が「最も洋服代がかかる」のか。統計データや消費傾向を踏まえながら、各世代ごとの特徴とともに詳しく見ていきましょう。

最も服にお金がかかる世代は？

日常的に使うお金の中で「洋服代」は、年齢やライフスタイルによって大きく異なります。

学生時代は限られた収入の中で流行を追い、社会人になると服装のTPOが求められ、子育て世代は家計とのバランスがシビアになり、高齢になると買い物の頻度が減っていきます。

では、実際に最もファッションにお金をかけているのはどの世代なのでしょうか？

支出金額の平均や使い道、目的などの視点から、世代ごとの服にかけるお金の傾向を掘り下げていきます。

20代｜ファッション意識は高いが収入は限られる

20代は、トレンドへの感度が高く、ファッションに対する意識も強い年代です。

特に学生から社会人への移行期である20代前半は、「服にお金をかけたいけど、あまり自由に使えるお金がない」という状況に置かれていることが多く、プチプラやファストファッションを上手に取り入れる傾向があります。

一方、20代後半になると収入が安定してくると同時に、オフィスカジュアルやビジネス用の服装が必要となり、服の“質”にも意識が向き始めます。

ただし、交際費や美容・旅行などの支出も重なるため、トータルの支出に占める衣類費の割合は他世代と比較して高くなる傾向にあります。

30代｜TPOに応じた服の使い分けが求められる世代

30代は仕事に加えて、結婚や出産、育児といったライフイベントが重なるタイミングです。

職場では年次が上がり、よりフォーマルな服装や“きちんと感”が求められるようになり、一方で保育園や子どもの送り迎えなどカジュアルなシーンにも対応する服が必要になります。

この世代は、「安くて着まわせる日常服」と「長く使えるきれいめ服」の両方を揃える必要があるため、衣類にかかる総額が高くなる傾向があります。

特に女性の場合、ママ友との付き合いや行事ごとの服装などに備え、季節ごとに一定の買い替え需要が発生する点も特徴です。

40代～50代｜品質重視で投資型の買い方にシフト

40代以降になると、「量より質」を重視するようになります。

身体の変化や好みの安定から、トレンドを追うよりも自分に合った服・長く着られる服を選ぶようになり、結果として1着あたりの単価は高めになる傾向があります。

また、この世代は仕事・プライベートともに多様な役割を持つため、「フォーマル」「カジュアル」「行事用」「冠婚葬祭用」などシーン別のワードローブを整える必要が出てきます。

ただし、買い替え頻度は若年層より低く、必要なときにだけ購入する「投資型」の買い方をする傾向にあります。

60代以降｜買い物頻度は減るが高品質志向は根強い

60代以上のシニア世代は、服への支出は減少傾向にあります。

ライフスタイルが落ち着き、外出の頻度が少なくなることや、すでに十分な枚数の服を持っているため、買い足す必要性があまりないという背景があります。

しかし、百貨店ブランドや国産メーカーなど、信頼のおける品質や着心地を重視する傾向が強く、1着にかける単価は低くありません。

派手な流行を追わず、「自分に似合うものを長く着る」という価値観を持つ人が多いのがこの世代の特徴です。

最も洋服代が高くなりやすい世代は30代

世代別に比較した結果、最も服にお金がかかるのは「30代」と考えられます。

この年代は、ライフステージの変化が多く、フォーマルからカジュアルまでさまざまな服装が必要になるうえに、仕事・育児・プライベートと使い分ける場面も増えるため、自然と服の出費が重なります。

また、20代のようにプチプラ中心で済ませるには限界があり、TPOや年齢に合った品質やデザインも求められるようになります。

結果として、トータルの支出がもっとも大きくなりやすいのが30代です。

服にかけるお金と満足度のバランスを取る

洋服代は単純に「金額が多い＝浪費」とは言えません。

重要なのは、その服が生活や気分にどう貢献しているか、つまり「満足度」や「活用度」です。

どの世代であっても、自分に必要な数・質・スタイルを見極め、計画的に購入することが、結果的に節約にもつながります。

服は日々の印象や自信を左右する大切な要素だからこそ、単なる出費ではなく「価値ある自己投資」として捉える視点が求められます。

洋服代が最もかかる世代が30代であるという現実を踏まえながらも、それを上手に乗り越える工夫を取り入れ、賢くファッションと付き合っていきたいものです。

服にかけるお金は「量」より「使い方」で変えられる

洋服にかかる費用は、ただ高い・安いで判断すべきものではありません。

大切なのは「どのような目的で」「どれだけ活用されているか」という視点です。

特に30代は、生活の変化が多く、多様なスタイルを求められるため、結果的に洋服代が最もかかりやすい世代です。

しかし、どの世代でも「自分に必要な分だけを、賢く選ぶ」ことを心がければ、支出はコントロールできます。

安くても着ない服を買うより、多少高くても何度も着回せる服を選ぶ方が、結果的にコスパは良くなります。

年齢を重ねるごとに、自分のスタイルと向き合う時間が増えていきます。

服との付き合い方を見直すことで、ファッションはもっと気持ちよく、経済的にも満足度の高いものになっていくはずです。