キャベツの千切りは、日本の家庭料理でとても身近な存在。
とんかつの付け合わせやサラダ、炒め物のベースなど、用途は幅広く、スーパーやコンビニでは「すぐに食べられる」状態のカット野菜が人気を集めています。
その中でも、特に手軽で定番のアイテムが「千切りキャベツ」です。
しかし、袋に入った千切りキャベツを買うたびに「高いな」と感じたことはありませんか?
今回の記事では、市販品と自作のコスト面を詳しく比較し、「どちらが本当にお得なのか?」を数字で徹底検証していきます。
もくじ
市販の千切りキャベツ、価格帯を徹底調査
まずは、市販の千切りキャベツの価格帯をおさらいしましょう。
スーパーやコンビニでよく見かけるものは、1袋あたり150g~200gがスタンダードです。
- 最安値帯(特売・プライベートブランド):約70~100円(税込)
- 標準価格帯(一般的なスーパー):約100~150円(税込)
- 高品質帯(オーガニック・産地指定など):約150~200円(税込)
コンビニの場合は、内容量が少なめ(100g程度)で税込100円前後が目安となり、グラム単価で比較するとスーパーよりも割高です。
さらに、最近の物価上昇の影響で、以前は100円未満で買えたものが現在は税込128円前後が一般的になっており、コストパフォーマンスを考えると負担が大きくなっているのが現状です。
キャベツ1玉の重さと可食部はどのくらい?
では、自作する場合のコスト感をつかむために、キャベツ1玉がどのくらいの量になるのかを見てみましょう。
- 春キャベツ(葉が柔らかい): 1.0kg前後
- 冬キャベツ(葉が締まって重い): 1.2~1.5kg
今回は標準的な1.2kg(冬キャベツ基準)で計算します。
キャベツは外葉や芯を取り除くと、約80%が可食部と言われており、1.2kgのキャベツなら可食部は約950gと見積もることができます。
これは、千切りキャベツにしたときに、何袋分作れるかを計算する上でとても重要なポイントです。
千切りキャベツ1玉から何袋できる?
キャベツ1玉(可食部約950g)をすべて千切りにした場合、どれくらいの量になるか計算してみます。
- 1袋150gの場合:950g ÷ 150g ≒ 約6.3袋
- 1袋200gの場合:950g ÷ 200g ≒ 約4.75袋
つまり、キャベツ1玉から約5~7袋分の千切りキャベツが作れることになります。
実際には、千切り以外の料理にも使うケースも多いので、1玉丸ごとを千切りにする機会は少ないかもしれませんが、「千切りキャベツだけを買う」という人には、十分参考になる数字です。
キャベツ1玉200円で自作した場合のコストは?
では次に、キャベツ1玉が200円だった場合のシミュレーションを行います。
- 150g/袋換算:200円 ÷ 6.3袋 ≒ 約32円/袋
- 200g/袋換算:200円 ÷ 4.75袋 ≒ 約42円/袋
この数字からもわかるように、自作することで1袋あたりのコストはわずか30~40円程度。市販品が100~150円することを考えると、およそ1/3程度のコストで済むことがわかります。
【価格比較】どのくらいお得?
ここで、価格比較を表にまとめてみます。
比較項目 | 自作(150g換算) | 自作(200g換算) | 市販品(標準価格) |
---|---|---|---|
1袋あたりの価格(目安) | 約32円 | 約42円 | 約100~150円 |
つまり、市販品は自作に比べて2.5~3倍の価格がかかっている計算になります。
この差はかなり大きく、例えば1週間に5袋消費する場合:
- 自作なら:約32円 × 5袋 = 160円
- 市販品なら:約128円 × 5袋 = 640円
週に約480円の差、月単位では約2,000円の節約効果が期待できます。
1玉300円ならコストはどうなる?
最近の野菜高騰時などでは、キャベツ1玉が300円を超えるケースも少なくありません。
では、1玉300円だった場合のシミュレーションを見てみましょう。
基準はこれまでと同様にキャベツ1玉:1.2kg(可食部:約950g)、150g/袋換算:袋数:約6.3袋
コスト:300円 ÷ 6.3袋 ≒ 約48円/袋
200g/袋換算:袋数:約4.75袋
コスト:300円 ÷ 4.75袋 ≒ 約63円/袋
【価格比較表】1玉200円&300円の場合
比較項目 | 自作(150g換算) | 自作(200g換算) | 市販品(標準価格) |
---|---|---|---|
1玉200円時のコスト | 約32円 | 約42円 | 約100~150円 |
1玉300円時のコスト | 約48円 | 約63円 | 約100~150円 |
結果まとめ
キャベツが300円に値上がりした場合でも、自作は市販品の半額以下のコストに抑えることが可能です。
- 150g/袋なら約48円
- 200g/袋なら約63円
市販品が128円前後で売られていることを考えると、まだ約半額程度に抑えられており、コスパは依然として自作が優勢です。
ただし、キャベツが高騰している時期は、市販品の価格も同様に上がる傾向があるため、絶対的な差額は多少縮まる可能性もあります。
それでも、「継続的に千切りキャベツを使うなら、やはり自作は経済的」という結論は変わりません。
コスト以外の重要ポイント
コスト面だけを見ると自作が断然お得ですが、現代のライフスタイルでは手間や利便性も重要なポイントです。
市販品のメリット
- 洗う・切る手間がゼロ
- 衛生的に管理されている
- 少量で済む時に便利
- 保存性が高く、脱気包装などで鮮度が維持される
自作のメリット
- 圧倒的なコスパ
- 鮮度を自分で管理できる
- 切り方を自由にアレンジできる(細め・太めなど)
- 必要な時だけ必要な分だけカットして使える
自作のデメリット
- 洗浄やカットの手間がかかる
- 保存が短く、冷蔵でも2~3日が限界
- 大量に切る場合は包丁やスライサーが必要
忘れてはいけない「食品ロス」の観点
近年、食品ロスが社会的課題として注目されています。
市販の千切りキャベツは使い切りやすい反面、パッケージが増えてゴミが出るという側面もあります。
一方、自作の場合はキャベツの芯や外葉の処理が必要で、こちらも多少のロスが発生します。
ただし、キャベツの芯はスープや浅漬けなどに再利用でき、外葉も炒め物に向いているため、工夫次第でロスを減らせるのは自作のメリットです。
キャベツの千切りはやっぱり自作が最強?使い分けのコツ
検証結果からわかったことは、
- コスト重視なら自作が圧勝(1/3程度の価格)
- 利便性重視なら市販品も有力な選択肢
- 使い切りやすさや保存性は市販品がやや優位
日常的にキャベツを食べる家庭や、食費を抑えたい方は自作が圧倒的にお得です。
ただし、忙しい日やちょっとだけ欲しい時には市販品を賢く活用するのがベスト。
また、自作する場合は保存方法を工夫して、常に新鮮で美味しい状態をキープするのがポイントです。