一人暮らしを始めて数ヶ月、または数年が経ち、生活のペースも掴めてきた頃。
ふと「毎月ちゃんと稼いでるのに、全然お金が貯まらない」「何にそんなに使っているんだろう?」と感じたことはありませんか?
一人暮らしは自由度が高い分、支出のコントロールが難しく、気づけば“なんとなく消えていくお金”が増えてしまいがちです。
そこでこの記事では、月収別のリアルな支出例を紹介しながら、自分の支出を見直すためのヒントや改善ポイントを詳しく解説していきます。
もくじ
家計管理の基本は「可視化」から
まず大前提として、家計を整えるためには「現状の把握=見える化」が不可欠です。
なんとなくの感覚で「今月ちょっと使いすぎたかも」と思っても、何にどれだけ使っているのかを把握していなければ、改善のしようがありません。
収支を可視化することで、自分が何にお金を使いやすいか(=お金のクセ)が見えてきます。
そこから無理のない予算の設定や節約ポイントの発見につながります。
月収別一人暮らしの支出内訳例
ここでは「手取り月収」をベースに、現実的な一人暮らしの支出例を紹介します。
※生活スタイルや地域によって差はありますが、おおよその目安としてご参考ください。
月収18万円(手取り)節約しながらのシンプル生活
・家賃:50,000円(築年数の古いワンルームや郊外エリア)
・食費:20,000円(自炊中心+たまに外食)
・水道光熱費:10,000円
・通信費(スマホ・Wi-Fi):7,000円
・日用品・雑費:5,000円
・交際費・娯楽費:10,000円
・交通費:5,000円
・貯金:10,000円
・その他(被服・医療など):1,000円
支出合計:約118,000円/貯金率:5〜10%
この収入帯では「無駄を省き、固定費を抑えること」がカギになります。
格安スマホや家賃補助のある物件を選ぶことで、月1万円以上の差が生まれます。
月収22万円(手取り)ゆとりを持ちつつ節約も意識
・家賃:60,000円(駅徒歩圏の1K〜1LDK)
・食費:25,000円(外食週2〜3回あり)
・水道光熱費:10,000円
・通信費:8,000円(スマホ+Wi-Fi)
・日用品・雑費:6,000円
・交際費・娯楽費:15,000円
・交通費:7,000円
・貯金:20,000円
・その他:5,000円
支出合計:約156,000円/貯金率:10%前後
このくらいの収入になると、「暮らしの満足度と節約のバランス」がテーマになります。
食費や交際費が増えがちなので、無駄遣いを防ぐ仕組み(予算設定・定額制など)が有効です。
月収25万円(手取り)自己投資や将来の備えも視野に
・家賃:70,000円(都心エリアの1LDKなど)
・食費:30,000円(外食と自炊のバランス型)
・水道光熱費:10,000円
・通信費:9,000円(スマホ・光回線)
・日用品・雑費:7,000円
・交際費・娯楽費:20,000円
・交通費:8,000円
・貯金・積立投資:30,000円
・自己投資(習い事・資格など):10,000円
・その他:6,000円
支出合計:約190,000円/貯金+投資:15%以上可能
この収入帯では、「自己投資」や「資産形成」も視野に入れることが可能になります。
つみたてNISAやiDeCoの活用で将来の備えを始めつつ、生活の質も高めていけるバランスを探っていきましょう。
「なんとなく出費」を減らすコツ
収入に関係なく、多くの人がつまずくのが「気づけば増えている出費」です。
以下の点を意識するだけで、無駄遣いはかなり防げます。
1. 固定費から見直す
スマホ代やサブスク、保険料などは、毎月“確実に出ていくお金”です。
格安SIMやサブスクの見直しだけでも、月5,000円〜1万円節約できることも珍しくありません。
2. 支出を3カテゴリに分類する
お金の使い方を「消費(生活のため)」「浪費(ムダ遣い)」「投資(自分の未来)」の3つに分けると、コントロールしやすくなります。
たとえば、
・食費 → 消費
・なんとなくコンビニで買ったお菓子 → 浪費
・読書・資格取得 → 投資
といった具合です。「浪費」が多いと感じたら、意識的に「投資」へ回すだけでも、家計の質が変わります。
3. 支出の上限を“ルール化”する
「交際費は月15,000円まで」「外食は週2回まで」など、自分なりの“使っていい枠”を決めると、無意識の出費を抑えやすくなります。
家計簿アプリに予算機能を組み合わせるのも有効です。
“感覚の家計”から“見える家計”へ
一人暮らしは自由な反面、自分自身で家計をしっかりコントロールしなければ、気づかぬうちにお金が消えていく生活に陥りがちです。
まずは自分の収支を「見える化」し、月収に見合った支出配分と目標設定を行うことが第一歩です。
節約ばかりを意識しすぎず、「今の生活を楽しみながら、将来も安心できる家計づくり」を目指していきましょう。
暮らし方や価値観に合わせて、家計の形も自由に調整できます。
大切なのは“お金の使い方に納得できているかどうか”。今日から、自分なりのバランスを探してみてください。