車の維持費を見直す中で、見逃せないのが「自動車保険の保険料」です。
毎月・毎年かかる費用であるだけに、少しでも安くできれば家計へのインパクトも大きくなります。
しかし、「どこが安いのか」「どこまで補償すべきか」といった判断は、自動車保険に詳しくない方にとっては意外と難しいもの。
安い保険を選んだつもりが、いざというときに補償されない…という事態は避けたいところです。
この記事では、月額保険料の相場や、保険料を安く抑えるための考え方、そして具体的におすすめのネット型保険の選び方まで、節約目線で詳しく解説します。
「保険料を下げたいけど、失敗はしたくない」そんな方にとっての最初の一歩になるはずです。
もくじ
自動車保険の月額はどれくらい?平均と最安水準を知っておこう
自動車保険は、車を所有するうえで避けて通れない固定費のひとつです。
中でも任意保険の保険料は加入内容によって大きく異なり、「高いからといって入らない」という選択肢は現実的ではありません。
一方で、内容をしっかり見直せば、年間で数万円の節約につながるケースも珍しくありません。
まず、目安として知っておきたいのは、一般的な自動車保険の月額です。
自動車保険の平均月額
日本国内での任意保険の平均保険料は、年間でおよそ6万円〜10万円ほどとされており、月額に換算すると5,000円〜8,000円程度になります。
ただしこれはあくまで平均値であり、保険の契約条件によって大きく変動します。
最安クラスの保険料は月額1,000円台も可能
ネット型保険(ダイレクト型)を活用し、年齢条件や等級、補償内容を見直すことで、月額1,000円〜3,000円台に抑えることも可能です。
特に以下の条件に該当する人は、保険料を大きく節約できる可能性があります。
- 無事故歴が長く等級が高い(20等級)
- 30代〜60代で事故率が比較的低い
- 運転者を限定(配偶者限定、本人限定)している
- 補償内容を必要最低限に絞っている
- 年間走行距離が短い(5,000km以下など)
自動車保険を節約するための選び方の基本
自動車保険を安くするには、単に「安い会社を選ぶ」だけでなく、自分に合った補償内容に調整することが重要です。
以下に節約のためのポイントを詳しく解説します。
ネット型保険を選ぶ
近年は保険代理店を通さず、インターネットで申し込む「ダイレクト型保険」が主流になりつつあります。
店舗コストや人件費が抑えられているため、代理店型保険と比べて同等の補償内容でも保険料が安くなる傾向があります。
代表的なネット型保険には以下のような会社があります。
- SBI損保
- ソニー損保
- イーデザイン損保
- チューリッヒ保険
これらの保険会社では、保険料の見積もりをWeb上で簡単に比較できるため、一括見積サイトを活用するのも有効です。
補償内容を見直す
保険料の大部分は補償内容によって決まります。
すべての補償をフルカバーにすると安心感はありますが、その分コストは跳ね上がります。
節約を優先する場合、以下の項目を見直すのが効果的です。
- 車両保険を外す(年式が古い車・格安中古車なら特に)
- 対物賠償・対人賠償は無制限に、その他を最小限に
- 搭乗者傷害保険や人身傷害保険を必要に応じて調整
- 弁護士特約やロードサービスなどのオプションを精査
特に車両保険は、保険料を大きく左右する要素のひとつです。
10万円〜30万円程度の格安中古車であれば、車両保険を外してもリスクは許容できるケースが多く、保険料を大きく節約できます。
運転者の年齢・範囲を限定する
保険の適用対象を「本人のみ」「夫婦のみ」「35歳以上」などに限定することで、保険料が抑えられます。
逆に、「全年齢補償」や「家族全員対象」などの条件では、事故リスクが高くなる分、保険料も上がります。
家族構成や実際に運転する人を考慮して、無駄のない設定にしましょう。
年間走行距離を正しく申告する
保険会社によっては、年間走行距離に応じて保険料が変わる場合があります。
特に、週末しか乗らない、買い物程度しか使わないという人であれば、5,000km未満などの条件に該当し、保険料を大きく下げられる可能性があります。
実態に合った距離を申告することで、無駄なコストをカットできます。
複数社を一括見積で比較する
同じ補償内容でも、保険会社によって料金が1万円以上変わることも珍しくありません。
一括見積もりサイトを活用すれば、数分の入力で複数社の保険料を比較でき、最安プランがすぐに見つかります。
手間なく節約できる方法として非常に有効です。
おすすめのネット型自動車保険
自動車保険を節約するうえで注目されているのが「ネット型(ダイレクト型)保険」です。
代理店を通さず、すべての手続きをオンラインで完結できるため、保険料を大幅に抑えられるのが最大の魅力です。
ここでは、数あるネット型保険の中でも特に評価の高い4社を厳選し、それぞれの特徴とおおよその価格帯を詳しく紹介します。
SBI損保
低価格を極めた「コスパ重視型」の代表格
保険料の安さで選ばれるSBI損保。
30代・事故歴なし・車両保険なしという条件なら、年間保険料は12,000円〜18,000円前後と非常にリーズナブルです。
- 保険料の安さに定評あり。ダイレクト型最安水準
- 対人・対物賠償は無制限が基本
- ロードサービス(レッカー100kmまで無料など)も標準装備
- ネット申し込み割引、早期契約割引あり
ソニー損保
事故対応に強く、バランスの取れた安心感が魅力
価格とサポートのバランスが良く、長年選ばれ続けている保険会社。
30代・事故歴なしで年間18,000円〜25,000円前後が目安です(走行距離5,000km以内の場合)。
- 高い継続率と顧客満足度(90%超)
- 事故対応専任スタッフのサポートが高評価
- 走行距離に応じた保険料設計
- 充実した事故対応アプリと手続きの簡便さ
イーデザイン損保
東京海上グループの信頼性と事故対応の安心感
グループの安定性に加え、リーズナブルな保険料が魅力。
条件次第では年間16,000円〜22,000円前後の保険料も可能です。
- 東京海上日動グループによる事故対応力
- セコム駆け付けサービスあり
- 無事故継続割引などが豊富
- スマホで手続き・事故報告が簡単
チューリッヒ保険
柔軟なプラン設計とロードサービスの手厚さが魅力
補償を自分で細かく設計したい人向け。
30代・車両保険なしの場合で年間15,000円〜20,000円前後が相場です。
- 3つの基本プラン+オプションで柔軟にカスタマイズ可能
- ロードサービスが非常に充実(燃料補給、バッテリー無料など)
- 事故対応は24時間365日受付
- 車両保険を省けばかなり安く抑えられる
安い自動車保険を選ぶ際の注意点
価格が安いからといって、内容をよく確認せずに契約してしまうと、いざという時に「補償されなかった」「連絡が取りづらかった」といったトラブルにつながる可能性があります。
以下の点には注意が必要です。
補償の範囲をしっかり確認する
対人・対物賠償が無制限であることは大前提として、人身傷害や搭乗者傷害の内容、示談交渉サービスの有無などを必ずチェックしましょう。
また、事故時の対応体制や、ロードサービスの内容(レッカー距離、応急処置対応など)も比較すべきポイントです。
口コミや評価を参考にする
保険料が安くても、事故対応が悪い、コールセンターがつながらない、請求手続きが煩雑といった声が多い会社は避けたほうが無難です。
インターネットでの口コミや評価サイトなどを活用して、実際の利用者の満足度をチェックしましょう。
初めての人は電話サポートがある会社を選ぶのも手
ネット型保険は安い反面、すべての手続きを自分で行う必要があります。
自動車保険が初めてで不安な場合は、電話サポートやチャット相談が充実している会社を選ぶと、安心して申し込みができます。
保険料は工夫次第で月額数千円まで抑えられる
自動車保険は、加入の仕方ひとつで年間数万円の差が出る固定費です。
特に節約志向の人や、自動車にあまり乗らない人にとっては、内容を見直すことで保険料を月1,000円〜3,000円程度にまで抑えることも十分可能です。
ネット型保険の活用、補償内容の精査、運転者限定条件の設定、走行距離の見直し、複数社の一括見積などを組み合わせることで、安心をキープしながらコストだけを削減できます。
なんとなく継続している保険内容を一度見直し、今のライフスタイルに合った保険へ切り替えることが、無駄を省く第一歩です。
自動車保険の節約は「選び方」で差がつく
保険料を安くするには、まず「今の保険が本当に必要な内容か?」を見直すことが重要です。
自動車保険は、補償内容・契約条件・走行距離・車の使用頻度などによって、大きく金額が変わります。
ネット型の保険を選べば、同じ補償内容でも月額1,000円台で収まることもあります。
一方で、万一のときのサポート体制にも差があるため、価格と内容のバランスを見極めることが求められます。
今や自動車保険も「なんとなく」ではなく、しっかり比較して選ぶ時代。
今回紹介したポイントや保険会社を参考に、ご自身のライフスタイルやカーライフに合った「賢い保険選び」で、無駄なく安心を手に入れてください。