4人家族ともなると、毎月の生活費はなかなかの金額になります。
とくに食品以外の日用品や光熱費、通信費といった固定費は、気づかないうちに家計を圧迫していることが少なくありません。
今回の記事「4人家族の月の支出は?日用品や生活費を見直すキホンの節約術10選まとめ」では、まず政府統計や平均的なデータをもとに、4人家族の食品以外の生活費の目安を整理しました。
そのうえで、初心者でも簡単に始められる節約術を10個厳選してご紹介します。
「何から節約を始めたらいいかわからない」「無理のない節約を知りたい」という方にとって、すぐに役立つ内容をまとめています。
ぜひ、普段の生活を振り返るきっかけにしてください。
4人家族の食品以外の月間生活費の目安
以下は食品を除いた日用品・生活費の主な項目と、全国平均や目安としてよく使われる金額です。
項目 | 月額目安(4人家族) | 備考 |
---|---|---|
トイレットペーパー・ティッシュ・生理用品 | 2,000~3,000円 | まとめ買いや特売で抑えればさらに安く可能 |
洗剤・掃除用品・シャンプー類 | 3,000~5,000円 | 洗濯洗剤、食器用洗剤、掃除用洗剤、詰め替え用込み |
おむつ・介護用品(必要な場合) | 0~10,000円 | 小さな子どもや介護が必要な場合のみ |
光熱費(電気・ガス・水道) | 20,000~30,000円 | 季節によって大きく変動(夏・冬は高め) |
通信費(スマホ・ネット) | 10,000~20,000円 | 格安SIMならさらに圧縮可能 |
交通費(ガソリン代・公共交通費) | 10,000~20,000円 | 車の有無、通勤・通学の距離により差が大きい |
衣料費(被服費) | 5,000~15,000円 | 年間で割ると月1万円程度が平均 |
医療費(自己負担分・市販薬) | 3,000~10,000円 | 急病や持病によって変動 |
教育・習い事・レジャー(食品以外) | 5,000~20,000円 | 学用品、習い事、遊園地・映画など |
さらに、4人家族における食品以外の日用品や生活費の月間支出について、政府の統計データをもとに調査しました。
総務省統計局「家計調査(家計収支編)」
総務省統計局が実施する「家計調査」は、全国約9,000世帯を対象に、家計の収入・支出、貯蓄・負債などを毎月調査しています。
この調査では、二人以上の世帯を対象とした詳細な支出項目が公開されており、食品以外の支出状況を把握するのに役立ちます。
2024年の二人以上の世帯(平均世帯人員2.88人)の消費支出は、1世帯当たり1か月平均300,243円で、前年に比べ名目2.1%の増加となっています。
この中には、食品以外の支出も含まれており、詳細な内訳は上記の調査結果で確認できます。
⇒家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果の概要(PDF)
2. e-Stat(政府統計の総合窓口)
e-Statは、政府統計の総合窓口として、さまざまな統計データを提供しています。
家計調査の詳細なデータもこちらからアクセス可能です。
このページでは、用途分類や品目分類ごとの支出金額を確認でき、食品以外の支出項目を詳しく分析することができます。
具体的な支出項目の例(2024年データより)
以下は、2024年の家計調査データから抜粋した、食品以外の主な支出項目の一例です。
- 住居:約20,000円
- 光熱・水道:約25,000円
- 家具・家事用品:約10,000円
- 被服及び履物:約12,000円
- 保健医療:約13,000円
- 交通・通信:約40,000円
- 教育:約15,000円
- 教養娯楽:約20,000円
- その他の消費支出:約10,000円
参考資料:COICOP(目的別家計消費分類)による組替集計と国際比較に向けて
これらを合計すると、食品以外の支出は月間で約165,000円となります。
ただし、これは全国平均のデータであり、地域や家族構成、ライフスタイルによって異なる場合があります。
4人家族の食品以外の生活費は、全国平均で月間約165,000円程度とされています。
詳細な支出項目や金額については、総務省統計局の「家計調査」やe-Statのデータを参照することで、より具体的な情報を得ることができます。
これらの統計データを活用して、自身の家計と比較し、節約の参考にしてみてはいかがでしょうか。
やった方が良い!日用品・生活費のキホンの節約術10選
日常生活において、節約術は無限にあると言っても良いでしょう。
ここでは、特に節約を気にする方ならやった方が良いとされる、基本的な節約術を10例ご紹介します。
1. 100均を賢く使う
日用品の節約といえば、まず思い浮かぶのが100円ショップです。
掃除用スポンジ、ゴミ袋、収納用品、文房具、キッチングッズなど、日常で使う消耗品や便利グッズがほとんど100円(税別)で手に入ります。
特に初心者におすすめなのは、まず家にあるもののストックを確認し、足りないものや古くなったものを買い足す感覚で100均を利用すること。
ポイントは「なんでもかんでも100均で買わない」ことです。中にはスーパーやドラッグストアの特売品の方が安い場合もあります。
特に掃除グッズや収納用品は質が良くなっているので、まずは気軽に試してみる感覚で取り入れるのがコツです。
お気に入りの商品が見つかれば、それをリピートすることで節約効果を高められます。
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2. 詰め替え用を優先して購入
シャンプーやボディソープ、洗剤、ハンドソープなどの日用品は、ボトルごと購入するよりも詰め替え用を選ぶことで、1回あたりのコストを簡単に減らせます。
詰め替え用はボトル代がかからない分、10~30%ほど安く販売されていることが多く、年間で換算すると数千円の節約になることも。
さらに詰め替え用は環境負荷を減らせるため、家計だけでなく地球にも優しい選択肢といえます。
初心者の場合、まずは現在使っているボトル製品を確認し、次回の購入から詰め替え用を意識するだけでOKです。
特売日やまとめ買いを組み合わせると、さらに節約効果が高まります。
3. 洋服や家電はリサイクルショップやフリマアプリで購入
新品にこだわらず、リサイクルショップやフリマアプリ(メルカリ、ラクマなど)を活用するのも、初心者にぴったりの節約術です。
特に、子どもの成長で必要になる衣類や、一時的にしか使わない家電(例えば一人暮らし用の電子レンジや加湿器)は、中古品で十分なケースが多いです。
リサイクルショップなら実物を確認して購入でき、フリマアプリなら出品者とのやり取りで値引き交渉ができるメリットがあります。
慣れないうちは、まず「状態の良い中古品はどんなものがあるか」を見るだけでもOK。
これを習慣化すると、「新品しか選択肢がない」という思い込みが外れ、自然と出費が減っていきます。
4. ポイントカード・アプリの活用
日用品を買うとき、つい「面倒だから」とスルーしがちなのがポイントカードや公式アプリの提示ですが、これを習慣化するだけで、年間数千円の節約につながります。
とえば、ドラッグストアや家電量販店、スーパーなどでは、購入額の1~3%がポイントとして還元されます。
最近は紙のカードだけでなく、スマホアプリで管理できるものも増えているため、財布がパンパンになる心配もありません。
公式アプリを使うと、アプリ限定の割引クーポンが配信される場合もあります。
初心者は、まずよく使うお店のアプリを1~2個入れてみることからスタートしましょう。
それだけでも意外と節約効果が実感できます。
5. 不要なサブスク・有料サービスの見直し
動画配信、音楽、電子書籍、クラウドサービスなど、サブスクリプション型のサービスは非常に便利ですが、気づかないうちに使わないものにお金を払い続けているケースが少なくありません。
ずはクレジットカードの明細やスマホの契約一覧を確認し、「いつの間にか登録していたサービス」がないかを見直してみましょう。
特に、無料期間が終わって自動課金に移行しているケースは要注意です。
初心者の場合、「すぐ全部をやめよう」と思わず、まず1つだけ見直すだけでもOK。
たった月500~1,000円の解約でも、年間で考えると6,000円~12,000円の節約になります。
空いたお金を他の固定費削減や貯金に回すことで、さらなる節約効果が期待できます。
6. 自転車・徒歩移動を増やす
普段、近所への移動に車や公共交通機関を使っていませんか?
実は、ちょっとした距離なら自転車や徒歩に切り替えるだけで、交通費やガソリン代を節約できます。
とえば片道15分程度の買い物なら、徒歩や自転車でも十分。駐車場代もかからず、渋滞や駐車待ちのストレスもなくなります。
さらに、移動が軽い運動代わりになるため、健康管理やダイエットの一環にもなるという嬉しい副産物もあります。
初心者の場合、いきなり毎日というのは難しいかもしれませんが、「週に1~2回は車を使わない日を作る」と決めるだけでも効果的です。
小さな行動の積み重ねが、結果的に大きな節約につながります。
7. 家計簿アプリで支出を見える化
「どこでお金が消えているのかわからない」という方にこそ試してほしいのが、家計簿アプリの活用です。
最近の家計簿アプリは非常に進化しており、レシートを撮影するだけで自動で分類・計算してくれるものや、銀行口座やクレジットカードと連携できるものもあります。
初心者は、いきなり完璧に記録しようとせず、「まずは1か月分の支出をざっくり把握する」ことを目指すのがおすすめです。
何にいくら使っているのかを見える化するだけで、「あ、この支出いらなかったな」という気づきが得られます。
これが節約の第一歩となり、無理なく支出改善につながります。
8. 日用品のまとめ買い・特売日の活用
トイレットペーパーや洗剤、シャンプーなど、毎日必ず使う日用品は、まとめ買いを意識することで大幅にコストを下げられます。
スーパーやドラッグストアでは週に一度、特売日やポイント倍付けデーが設けられていることが多いため、そのタイミングを狙ってまとめ買いするのがコツです。
初心者の場合、まずは特売情報をチラシやお店のアプリで確認する習慣をつけましょう。
そして「次に必要になる日用品」を事前にメモしておき、特売日を狙って買うだけでも十分です。
無計画にまとめ買いして無駄にしないためにも、「ストックの管理」を一緒に意識することをおすすめします。
9. ドラッグストアやホームセンターを活用
コンビニやスーパーで済ませがちな日用品の買い物ですが、実はドラッグストアやホームセンターの方が安い場合が多々あります。
特に洗剤、トイレットペーパー、シャンプー、歯ブラシといった消耗品は、ドラッグストアでのまとめ買いや、ホームセンターの大型パック購入が断然お得です。
初心者は、まず近所のドラッグストアを1か所チェックしてみましょう。
併せて、ポイントカードやアプリを使えば、さらに割引やポイント還元が受けられます。
週1回まとめて買い物に行くだけで、無駄遣いや買い忘れの防止にもつながり、節約効果が倍増します。
10. 不用品をフリマアプリで売却
家の中には、もう使わなくなった洋服、バッグ、家電、雑貨など、意外と価値があるものが眠っていることが少なくありません。
メルカリやラクマなどのフリマアプリを使えば、これらを現金化できるだけでなく、家の中もすっきり片づきます。
初心者の場合、まずは「売れそうなものを1~2点見つけて出品してみる」ところからスタートしましょう。
たとえば未使用のギフト品、読まなくなった本、サイズアウトした服などは需要があります。
最初のハードルを超えれば、だんだんコツがわかってきて、定期的な副収入源にもなります。
お金もスペースも生まれる一石二鳥の節約術です。
家計管理は「知ること」から始まる
4人家族の生活費を節約するうえで大事なのは、まず現状を知ることです。
今回ご紹介した節約術10選は、どれも特別なスキルや努力を必要としない、今日から始められるものばかり。
100均の活用、詰め替え商品の購入、ポイントカードの利用、家計簿アプリの導入など、小さな行動の積み重ねが、数か月後には大きな節約につながります。
また、記事内で示した生活費の目安を参考に、ご家庭の支出と比べてみるのもおすすめです。どこに無駄があるか、どこを見直せばいいかが見えてくるでしょう。
節約は「我慢」ではなく「工夫」です。ご家族で楽しみながら、賢く節約生活を進めてみてくださいね。