子育ては幸せで満ち足りた時間であると同時に、家計への負担が増える時期でもあります。
特におむつやミルク、衣類、学費、レジャー費用など、子どもにかかるお金は思っている以上に積み重なり、「気づけば毎月ギリギリ」という家庭も少なくありません。
この記事では、乳児期から中学生期まで、家計にやさしく無理なく取り入れられる子育て費用の節約術を詳しく解説します。
消耗品や教育費の工夫から、保険・マイカー・レンタル活用まで、現実的かつ効果的な方法を厳選しました。
「節約=我慢」ではなく、「工夫して豊かに暮らす」ためのヒントを、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
もくじ
- 1 子育ては意外とお金がかかる!政府統計ではどんなデータが出ているか検証
- 2 子育て費用の節約術
- 2.1 1. おむつ・ミルク・日用品はまとめ買い&クーポン活用
- 2.2 2. 離乳食は自分で作る
- 2.3 3. 子ども服・靴はユニクロ・西松屋・しまむらなどで調達する
- 2.4 4. 電気・ガス・水道の節約を家族全員で意識する
- 2.5 5. フリマアプリやリサイクルショップで服・学用品を調達する
- 2.6 6. おさがりや友人・親戚からの譲渡を積極活用する
- 2.7 7. レジャー・外出は無料スポット・割引デーを活用する
- 2.8 8. 教材・参考書はメルカリ・図書館・お下がりで済ませる
- 2.9 9. 塾・習い事は本当に必要か精査する
- 2.10 10. 公立保育園・幼稚園、小学校・中学校を選択する
- 2.11 11. 学資保険・子ども保険を早めに見直す
- 2.12 12. おもちゃ・ゲーム、ベビー・キッズ用品はレンタル・サブスクを検討する
- 2.13 13. マイカーの維持費を見直す(車種・保険・使用頻度・カーシェアを含む)
- 2.14 14. 子ども服・靴はユニクロ・西松屋・しまむらなどで調達する
- 3 無理なく続く、家族を笑顔にする節約術を
子育ては意外とお金がかかる!政府統計ではどんなデータが出ているか検証
政府統計に基づく子ども1人あたりの月間平均費用を年齢別にまとめました。
これらのデータは、文部科学省の「子供の学習費調査」や厚生労働省の統計資料などから得られたものです。
乳児(0~2歳)
月間平均費用:約5万円~6万円
主な内訳
- 保育料
- おむつ・ミルク代
- 衣類・ベビー用品
- 医療費(予防接種等)
幼児(3~5歳)
月間平均費用
- 公立幼稚園:約2.2万円
- 私立幼稚園:約5.6万円
主な内訳
- 保育料・授業料
- 給食費
- 教材費
- 課外活動費
小学生(6~11歳)
月間平均費用
- 公立小学校:約3.2万円
- 私立小学校:約9.2万円
主な内訳
- 授業料・教材費
- 給食費
- 学校外活動費(塾・習い事等)
中学生(12~14歳)
月間平均費用
- 公立中学校:約4.8万円
- 私立中学校:約11.6万円
主な内訳
- 授業料・教材費
- 給食費
- 学校外活動費(塾・習い事等)
これらの費用は、地域や家庭の状況によって異なる場合があります。
また、教育費以外にも医療費や生活費などがかかることを考慮する必要があります。
詳細な情報や最新の統計データについては、文部科学省や厚生労働省の公式サイトをご参照ください。
子育て費用の節約術
1. おむつ・ミルク・日用品はまとめ買い&クーポン活用
赤ちゃんを育てるうえで欠かせないおむつやミルク、ウェットティッシュなどの日用品。
これらは毎月の固定費の中でも負担感が大きい支出です。
特に乳児期はおむつの使用枚数が1日10枚近くになることもあり、1か月で数千円から1万円以上かかることも珍しくありません。
ここで効果的なのが、まとめ買いや定期便、クーポンの活用です。
例えば、ドラッグストアやネット通販では定期購入割引や複数個購入での値引きが行われています。
まとめ買いをすることで1パックあたり数百円の節約ができることも。
また、メーカー公式アプリや通販サイトのクーポンを利用すれば、10~20%オフになるケースもあります。
さらに、ポイント還元を併用することで実質的な値引き率を高めることが可能です。
支払い方法も工夫し、キャッシュレス決済のポイントバックを組み合わせれば、毎月数千円単位の節約が期待できます。
2. 離乳食は自分で作る
離乳食期は市販のベビーフードに頼りがちですが、これを自宅で手作りすることで大きな節約につながります。
市販品は便利ですが1パック100~200円程度と割高で、1日2~3回与えると1日500円前後、1か月1.5万円にも達する可能性があります。
一方、手作りならごはんや野菜、魚、肉を小分け冷凍し、1食分ずつ解凍して使えば、同じ量でも数分の1のコストに抑えられます。
例えば、ごはんは多めに炊いて冷凍保存、野菜は柔らかく茹でてペーストやみじん切りにして冷凍。
これだけで平日分の離乳食がまかなえます。
さらに、手作りは味や素材の調整が自由で、アレルギーや塩分管理も柔軟にできるため、健康面でも安心です。
まとめて作って冷凍すれば時短にもなり、忙しいパパママにとっても実は効率的な方法です。
3. 子ども服・靴はユニクロ・西松屋・しまむらなどで調達する
子どもの成長は早く、服や靴はワンシーズンごとに買い替えが必要になることもしばしばです。
特に乳幼児期は半年でサイズアウトすることもあり、ブランド品や高価な服を揃えると、家計への負担が重くなります。
ユニクロや西松屋、しまむらなどの量販店は、低価格かつ品質が一定しているのが大きな強みです。
西松屋では肌着1枚500円以下、しまむらでは可愛いデザインのトップスが1,000円以下で手に入ることもあります。
ユニクロは耐久性が高く、兄弟姉妹へのお下がりにも向いています。
加えて、セール時期やアプリの会員割引、まとめ買い割引を活用すれば、さらに安く購入できます。
普段使いの服はプチプラで揃え、フォーマルや特別な服のみ少し良いものを用意する、というメリハリも大切です。
4. 電気・ガス・水道の節約を家族全員で意識する
子育て世帯では、家にいる時間が長くなることで光熱費が高くなりがちです。
たとえば、赤ちゃんがいるとエアコンをほぼ1日中稼働させることが増えます。
また、お風呂の湯量や洗濯回数も増え、ガス・水道代がかさみます。
ここで重要なのは、家族全員で節約意識を共有することです。
- エアコンは設定温度を夏は28℃、冬は20℃に
- 浴槽の残り湯を洗濯に利用
- LED照明に切り替える
- 洗濯はまとめて1回で済ませる
など、小さな積み重ねで月数千円の節約が可能です。
子どもが成長してきたら、「電気は使わないとき消す」「水は出しっぱなしにしない」といった習慣を教えることで、節約と同時に金銭教育にもつながります。
5. フリマアプリやリサイクルショップで服・学用品を調達する
メルカリ、ラクマなどのフリマアプリやリサイクルショップは、子育て世帯の強い味方です。
特に学用品(ランドセル、習字セット、体操服など)は使用期間が限られているため、中古でも十分使えるものが多く出回っています。
例えば、ランドセルは新品だと5~6万円しますが、中古や型落ちモデルなら1万円台で購入可能。
制服やフォーマル服も、卒業・成長で使わなくなったものが安く出品されていることがあります。
また、リサイクルショップではベビーカーやチャイルドシート、バウンサーなど大型育児用品も安く手に入るケースがあります。
購入前には状態をしっかり確認することが大切ですが、コスパ面では新品購入に比べて半額以下に抑えられることも珍しくありません。
6. おさがりや友人・親戚からの譲渡を積極活用する
子育て家庭の中でもっともお金がかからない、かつ感謝が広がる節約法が「おさがり」の活用です。
特にベビー服、幼児服は数か月単位でサイズアウトしてしまうため、状態が良いものが多く回ってきます。
さらに、親戚や友人、保育園・幼稚園のママ友ネットワークなどでは、チャイルドシート、ベビーカー、三輪車、学用品まで譲り受けられることもあります。
特に大型育児用品は買うと高額(例:ベビーカー3~5万円、チャイルドシート2~4万円)なので、譲り受けるだけで大きな節約効果です。
譲り受けたものは、きちんとお礼を伝えたり、不要になったときに次の人に回したりすることで、地域や家庭内の信頼関係も築けます。
まさに「人とのつながりが家計を助ける」節約術といえます。
7. レジャー・外出は無料スポット・割引デーを活用する
子どもが成長するにつれ、家族の外出が増えてきます。
しかし、遊園地やテーマパークは1回で数万円かかることもあり、家計を圧迫しがちです。
ここで活躍するのが、無料スポットや割引デーの情報です。
たとえば、
- 公園(大型遊具のある公園は特におすすめ)
- 図書館(絵本や紙芝居コーナー、読み聞かせイベント)
- 児童館(雨の日でも遊べる屋内スポット)
- 博物館・動物園の無料開放日
- 子育て支援センターのイベント
これらは移動費だけで済むか、数百円程度の負担で済む場合が多く、外出による支出を大きく減らせます。
また、子どもはお金がかかった場所よりも「親と一緒に遊んだ時間」に満足することが多いため、工夫次第で節約しつつ豊かな体験ができます。
8. 教材・参考書はメルカリ・図書館・お下がりで済ませる
小学生以降は、学校での教材や家庭学習の参考書・問題集など、意外と出費が増える分野です。
新品を毎回揃えると年間数万円かかることもありますが、以下の工夫で出費を抑えられます。
- メルカリ・ラクマなどで中古の教材を購入
- 図書館で問題集・ドリルを借りる
- 兄弟姉妹や親戚からお下がりをもらう
特に学習参考書や辞書、図鑑は一時的に必要なだけで使い倒すものではないため、中古やレンタルで十分。
また、小学校・中学校で配布される教材は基本的に学校負担なので、家庭での購入は最小限にとどめるよう心がけるとよいでしょう。
9. 塾・習い事は本当に必要か精査する
「みんな通っているから」という理由で、塾や習い事に通わせていませんか?
塾や習い事は月1万円~3万円以上かかることが多く、家計の中ではかなり大きな支出項目です。
まずは以下をチェックしましょう。
- 子どもの興味・適性に合っているか
- 目標設定や成果が明確か
- 自宅学習や無料の学習アプリでは代替できないか
さらに自治体の公民館講座や学校の課外活動、地域のスポーツ少年団など、安価で質の高い選択肢も検討してみましょう。
何より大事なのは、本人が楽しんで続けられるかどうかです。無駄な出費を減らすためにも、定期的な見直しは必須です。
10. 公立保育園・幼稚園、小学校・中学校を選択する
教育費の中で最も長期にわたるのが学校関連の支出です。
私立と公立では年間で数十万円、場合によっては100万円単位の差が出ることもあります。
文部科学省の調査によると、
- 公立幼稚園:約22,000円/月
- 私立幼稚園:約56,000円/月
- 公立小学校:約32,000円/月
- 私立小学校:約92,000円/月
- 公立中学校:約48,000円/月
- 私立中学校:約116,000円/月
教育方針や家庭の価値観も重要ですが、家計を優先するなら公立は圧倒的にコストパフォーマンスが高い選択肢です。
特に義務教育の小・中学校は無償化が進んでいるので、習い事や家庭学習にお金を回す余力を生むことができます。
11. 学資保険・子ども保険を早めに見直す
子どもの将来の学費や万が一の備えとして加入する学資保険・子ども保険は、多くの家庭で選ばれています。
しかし、加入時にあまり深く考えずに契約してしまった場合、月々の保険料が家計を圧迫していることがあります。
まず見直すべきは、以下のポイントです。
- 保険料は家計に無理のない範囲か
- 万が一の補償内容が過剰ではないか
- 積立型なら他の金融商品(例:つみたてNISA)と比較しても優れているか
特に最近は「貯蓄は保険でなく、自分で運用する時代」とも言われます。
一度保険会社やFPに相談し、家計全体を見直すことで、毎月数千円~数万円単位の節約につながるケースがあります。
また、必要のない特約(医療保障や学資外の特約)が付いていないかも確認しましょう。
12. おもちゃ・ゲーム、ベビー・キッズ用品はレンタル・サブスクを検討する
子どもの成長は早く、特におもちゃや育児用品の使用期間は驚くほど短いものです。
高価なおもちゃを買ったのにすぐに飽きてしまったり、ベビーベッドやバウンサーが数か月で不要になることもあります。
こうした「短命アイテム」の費用を抑える方法が、レンタルやサブスクサービスです。
たとえば、
- おもちゃの定額レンタル(例:トイサブ、キッズ・ラボラトリー)
- ベビーベッド・ベビーカー・チャイルドシートの短期レンタル
- 季節ものの衣類やフォーマル服のレンタル
サブスクでは、毎月届くおもちゃの種類が変わり、成長に合わせた遊びができるうえ、収納スペースもとりません。
結果的に「買うより安い」「無駄な出費が減る」「家が片付く」という一石三鳥の効果があります。
13. マイカーの維持費を見直す(車種・保険・使用頻度・カーシェアを含む)
子育て世帯にとって車は必需品に思えますが、じつは維持費の見直しによる節約効果は非常に大きいです。
- 具体的な見直しポイントは以下の通りです。
- 自動車保険のプランを比較して切り替える
- 年間走行距離に応じてコンパクトカーや軽自動車に乗り換える
- 車検・メンテナンスを安価な業者に依頼する
- 家族の外出頻度が低いならカーシェアに切り替える
特に都市部では、カーシェアで十分な家庭も増えています。
月に1~2回程度の使用なら、駐車場代・保険料・税金・車検代を支払うよりも、カーシェアの方が断然コスパが良くなります。
家族のライフスタイルを見直し、「本当にマイカーが必要か」を再考することで、年間数十万円単位の節約になる可能性があります。
14. 子ども服・靴はユニクロ・西松屋・しまむらなどで調達する
子どもの服や靴は、成長に応じて何度も買い換える必要があるため、特にコスパの良さを重視すべきアイテムです。
ユニクロ・西松屋・しまむらは、その点で非常に頼りになるブランドです。
例えば、
- ユニクロ → シンプルで耐久性があり、お下がりにも向く
- 西松屋 → 低価格帯のベビー服・幼児服が充実
- しまむら → おしゃれなデザインが豊富で、価格も手ごろ
さらに、これらの店舗ではセールやまとめ買い割引が頻繁に行われており、うまく活用すれば定価の半額程度で購入できることもあります。
フォーマルや行事用の服はレンタルやお下がりを活用し、普段着はプチプラブランドで揃えるのが節約の王道です。
無理なく続く、家族を笑顔にする節約術を
子育ての節約は、ただ出費を減らすだけではなく、家族の暮らしをより心地よく、賢く整えるための工夫です。
おむつやミルクのまとめ買い、離乳食の手作り、フリマやお下がりの活用、塾や保険の見直し、マイカーやおもちゃのレンタル――。
こうした一つひとつの工夫は、積み重ねることで年間数万~数十万円の差になります。
家族全員が無理なく取り組める節約術を選び、楽しみながら実践することで、子どもに「お金の大切さ」や「物を大事にする心」を伝える良い機会にもなります。
節約を家族の成長の一部ととらえ、賢く、楽しく暮らしを整えていきましょう。